候補予定者個人は寄付を受けられません

東京都猪瀬直樹知事(67)が、医療法人「徳洲会」グループから5千万円を受け取っていた問題で、徳田虎雄前理事長(75)の妻(75)が、9月に返却を受けるまで「猪瀬氏側から資金を返す話は、一切なかった」と周辺に証言していることがわかった。今年初めに返却の意思を伝えた、とする猪瀬氏の主張と食い違うことになる。

 猪瀬氏の説明などによると、5千万円は昨年11月中旬、東京都千代田区議員会館で虎雄前理事長の次男・毅(たけし)衆院議員から直接、現金で受領。徳洲会が昨年の衆院選をめぐる公職選挙法違反容疑で、東京地検特捜部強制捜査を受けた後の今年9月、秘書から前理事長の妻に返却した。

 猪瀬氏は22日の記者会見で「1月から2月に徳洲会側に『返す』と伝えた。しかし、徳洲会側の事情でできなかった」と説明した。しかし妻は「そうした話は一切ない」と否定。さらに「借入時に借用書を書いて渡した」とする猪瀬氏の説明に対しても「借用書は見たことがない。返却を受ける際にも『持ってきてほしい』と言われていない」と話しているという。

 妻の周辺関係者は「前理事長が貸すと決めたお金で返却の打診があったのなら、妻が知らないのは不自然だ」と指摘している。 

政治活動に対する寄付を,政治団体ではなく個人で受領したのであれば政治資金規正法違反です。したがって,猪瀬知事としてはあくまでも「借りた」と言い張らなければならない訳です。本件では選挙が始まる前のはなし(そもそも立候補表明すらしていない)ので,選挙に関する寄附としても受け取れません。

借りたという構成が崩れて,個人で寄付を受けたということになれば,まさに「裏金」ですね。

選挙に出ると決めて,資金集めをしようとするときに,個人で寄付を受けてしまうというミスはとても多いです。現職の議員であっても,政治資金規正法の規定を知らないためにミスをすることが多くあります。

選挙に出ると決めると,色々な調整で慌ただしくなり細かい点に気が回らなくなります。こういった問題が顕在化するのは当選後です。せっかく当選しても,辞職せざるを得なくなる場合もあります。

政治資金規正法に関しては,ぜひプロに相談されることをお勧めします。

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