宮城県警が誤って選挙カー使用を不許可

選挙初日から選挙カーを利用できず

仙台市議会議員選挙に立候補した新人候補者が警察署にて選挙運動用自動車の使用を申請したところ、宮城県警が法令解釈を誤り、本来は許可されるべきものを不許可にしていました。宮城県警のミスで選挙戦初日の24日から25日夕方にかけて選挙カーを使えなかったとのことです。
仙台南署と県警捜査2課が公選法の規定を読み誤り、使用許可を出さなかったようです。

刑事法部分を除いた公職選挙法については、現場の警察官は正しく理解していないことが大半です。行政法の部分については、各署で独自の(間違った)解釈で運用されていることが多くあります。

選挙管理委員会の指摘で県警は誤りに気付く

本件では、選挙管理委員会の指摘で県警が誤りに気付いたようですが、選挙管理委員会の一般職員も公職選挙法に詳しいとは限りません。役所では一定期間で人事異動を繰り返すため、選挙実務を長年担当する職員が少ないためです。都道府県選挙管理委員会では法令に精通した職員もいますが、

小規模な市町村の選挙管理委員会では他部署と兼任していることも多く、選挙法令に精通していることは稀です。

仙台市議選(8月2日投開票)に太白選挙区から立候補した社民党新人の猪股由美氏(37)が、県警のミスで選挙戦初日の24日から25日夕方にかけて選挙カーを使えなかったことが25日、分かった。仙台南署と県警捜査2課が公選法の規定を読み誤り、使用許可を出さなかった。
捜査2課によると、南署は23日の事前審査で、猪股氏陣営が使う予定だった普通車を「重量オーバー」を理由に許可しなかった。定員10人以下の普通車には重量制限がないのに認めなかった。南署の照会に捜査2課も同様の判断を示した。南署は、同陣営が24日に申請した別の普通車も同じ理由で許可しなかった。
許可が出なかった車は他県の選挙で使用できたため、陣営が県選管に相談。25日、県選管からの問い合わせでミスが判明した。

2015年07月26日日曜日 河北新報 http://www.kahoku.co.jp/special/spe1159/20150726_02.html

選挙に関する手続は行政書士に依頼すべきです

本件のような事態を防ぐためには、選挙法務専門の行政書士に代理人を依頼すべきす。特に選挙カーについての規定解釈は地域によってバラつきがあります。当職も、選挙カーの審査時に警察署で長時間にわたって法令説明を行った経験が何度もあります。本庁の法規担当者に問い合わせをさせ、現場担当者がやっと間違いに気づくことも多いです。

行政書士資格を持たない違法な「選挙プランナー」は、本件のような事態に直面しても代理人として対応できません。貴重な選挙運動期間を最大限に活用するためには、行政書士への依頼が必須です。

選挙カーに関する手続きは、一般的には「制限外積載」と「設備外積載」について許可申請をします。しかし、同一の車両を使用した場合でも、都道府県によって許可基準が異なることがあります。

Contact

お問い合せはコチラからどうぞ

当社コンサルタントより折り返し連絡差し上げます